三人

居ると思うんです、私


1人はわがままで、好奇心ばっかりで

あれもしたい、これもしたいっていっつもわーわーしてるあたし

あの人に会いたい

どこに行きたい

あれを見たい

あれを聞きたい

楽しいことをちょうだい、

面白いことをもっとちょうだい

興味を満たすことだけが、彼女の望みです。


もう1人は、わがままなあたしの隣に寄り添う、

心優しいわたし。

そーか、それがしたいのか、

と、あたしの興味を満たすため

要求が現実のものになるように、必死で行動します

どうやったら、実現するのか、頑張って考えて、

うまくいったときに、あたしが喜ぶのを見るのか、彼女の一番の喜びです。

だから、いつも、

何を与えたら嬉しいのか、

どうやって喜ばせようか考えてる。


3人目の私は

唯一、体を持っていて

彼女だけが、外の世界を見ることができる

彼女だけが、呼吸をし、食事をし、人と話すことができる。

体験は、私を通して

わたしとあたしに届きます。



最近はというと、

あたしの欲望はますます加速し、膨らむばかり

わたしは少し、疲れてるかもしれない


もうちょっと、大人にならなくちゃね、

と空っぽの私は

ぼーっと考えているのです。